オススメのディッキア:レジェンド的園芸品種編

ディッキアの品種は多すぎるので、オススメの品種があったら教えて下さいというご要望をいただきましたので、現時点での僕の独断と偏見で、これはオススメという品種を何回かに分けてご紹介してみたいと思います。第一弾は、ディッキア界のレジェンド的な、超有名交配種たちです。

・ディッキア・ヘブンアンドヘル:Dyckia ‘Heaven and Hell’

 

一つ目はやっぱりヘブンアンドヘルですね。ディッキア交配において恐らく世界で最も有名な、故Bill Baker氏の作出になります。氏が作出した素晴らしいハイブリッド群の中でも、圧倒的なかっこよさと知名度を誇ると思います。赤と白のコントラストが素晴らしく、この配色のハイブリッドの代名詞的な存在ではないでしょうか。大きく角度の付いた鋸歯がさらにかっこよさを引き立てます。成長段階でかなり姿が変化することでも知られており、子株から成長期の株、大株、超大株では、見た目に差があります。鉢サイズに合わせて大型化します。葉の長さ、鋸歯のサイズ・角度など、成長させて変化を楽しむのも良いのではないでしょうか。ただし、かっこよく仕上げるには相当量の日光に当てる必要があり、日光が足らないとすぐに貧弱な姿になってしまいます。BSI(国際ブロメリア協会)の登録品種です(BCR)

 

↓僕の育てている株の成長記録↓

Dyckia ‘Heaven and Hell’

 

 

・ディッキア・ターザン:Dyckia ‘Tarzan’ / ディッキア・タルザナ:Dyckia ‘Tarzana’

 

二つ目は、ターザンです。こちらも、故Bill Baker氏の作出になります。本来はTarzana(タルザナ/ターザナ)という名前だったものが、恐らく流通過程で最後の「a」が取れて、Tarzan(ターザン)になってしまったようです。現在では、ターザンとして広く流通しています。緑色のツヤ葉に細かい白い鋸歯が並び、とても美しい品種です。夏期には太陽を浴びて、緑から赤紫~茶色のような葉色になることがあります。育成も容易で価格もお手頃なので、ディッキアデビューにもちょうどいい品種なのではないでしょうか。ヘブンアンドヘルほどは大きくならないので、中型サイズと言えると思います。

 

↓僕の育てている株の成長記録↓

Dyckia ‘Tarzan’

 

 

・ディッキア・マーキュリー:Dyckia ‘Mercury’

 

三つ目は、マーキュリーです。こちらも以前からよく知られているハイブリッドです。米国産のようですが、作出者がはっきりしておらず、BSIなどへの国際登録もされていません。比較的直線的にピンと張って伸びる葉に、鋭い鋸歯が並び、葉の表面はトリコームで白~銀色のようになります。白銀の剣山のようで、大変美しい品種だと思います。比較的大型化します。この品種単体でも素敵ですが、交配の親としても好んで使用されます。F2品種であるBattle Axeをはじめ、現在でもたくさんのハイブリッドが生み出されています。流通量はそれほど多くありません。

 

↓僕の育てている株の成長記録↓

Dyckia ‘Mercury’

 

 

・ディッキア・ソウフィッシュ:Dyckia ‘Sawfish’

 

四つ目は、米国の育種家Michael Kiehl氏作出のハイブリッドです。ソウフィッシュとも、ソーフィッシュとも記載されます。ArizonaのF2選抜になります。均整の取れた鋸歯と葉のプリントが美しく、まるで幾何学模様にも見えます。鋸歯の先端が赤~ピンクになるのも特徴で、Sawfishを使ったハイブリッドにはこの特徴を受け継ぐ物が多く見られます。ある程度のサイズになると分頭して多頭化するので、単体サイズだと小型~中型と言えると思います。最近流通量が減ったように感じますが、個人的にもとても好きな品種なので、もっと普及してくれればと思います。

 

↓僕の育てている株の成長記録↓

Dyckia ‘Sawfish’

 

 

・ディッキア・ジョーズ:Dyckia ‘Jaws’

 

五つ目は、ジョーズです。今回ご紹介する中では最も新しい品種です。とてもよく流通していますが、未だに作出者は不明で、その経路も含めて謎が多い品種です。作出者不明のまま、BSI/BCRに登録されています。緑の葉に、細かくヒダになったヒゲのような白い鋸歯が並び、独特の存在感を放ちます。夏期には太陽を浴びて、緑から赤紫~茶色のような葉色になることがあります。この品種も成長過程で姿が大きく変化します。特に、鋸歯の形状が変化しますので、育てる際はよく観察すると面白いと思います。鉢サイズに合わせて大型化します。

 

↓僕の育てている株の成長記録↓

Dyckia ‘Jaws’

 

以上、僕のオススメ品種第一弾でした。好評であれば、続編を書いてみたいと思います。リクエスト等ありましたら、教えて下さい。

 


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