ディッキアの育て方:開花から種子ができるまで編

ディッキアはどんな花が咲くのかなかなか想像できないらしく、質問をいただくことが多かったので、開花から種子ができるまでの流れをまとめてみました。

 

<ディッキアの花について>

 

ディッキアは成株になると、だいたい毎年花芽を伸ばして、花を咲かせる。時期的には、気温が変化するタイミングなので、日本だとだいたい春と秋に開花することが多い。温室などの安定した環境だと、年中どの株かが開花していることもあり得る。

株のサイズや環境によっては、一つの株で年に何度も花を咲かせることもあるし、花芽が何本も出ることがある。

 

ディッキアの花は、その厳つい姿から想像できないほど、かなり小さくて可愛らしい。品種によって色やサイズが若干異なるが、一番良く見るのは、下記のオレンジのタイプ。

 

 

↓中には黄色い花もある。

 

↓ゴエリンギーは、花弁が完全に開かない。

 

株のサイズやコンディションによって、花茎の太さや長さ、花の数などが変わってくる。

 

↓一つの株から花茎が3本出た例。1本から枝分かれすることもある。

 

<開花から種子ができるまでの流れ>

↓過去に開花した、Dyckia ‘Miracle’。うねる葉にトリコームがのって、とてもキレイに成長してくれた。

 

花芽は、脇芽のような形で出てくる。出てきたばかりの頃は、脇芽なのか花芽なのか、判断が難しい。

↓画像の左側は株の成長点。右側が花芽。

 

↓花芽が成長してきた。通常の葉よりも鋸歯が細かい葉が出てきて、内部が赤からオレンジに染まってきたら、ほぼ花芽で間違いないと思う。

 

↓さらに成長してきた。このままでも花に見えるが、花びらに見える赤い部分は葉で、花の中心に見える黄色い部分は、蕾が集まった、花芽の先端。

 

↓先端がせり出てきた。ここからは、一日で数センチ単位でかなり伸びる。

 

↓縦に伸びてきた。蕾が集まっているのがわかりやすい。

 

↓蕾がすべて出てきた。ここからは、蕾一つずつの間隔をあけながら、すごい勢いで上に伸びる。

 

↓上の画像から4日後。フレームアウトしてしまった(笑)

 

↓このように蕾が付く。一部はすでに開花している。

 

↓すべてを画像におさめると、これくらいのサイズ感。下から順番に開花していくので、まだまだ上に伸びる。

 

↓うまく受粉して結実すると、雌しべの部分がふくらんでくる。

(この株は、人工的に交配を行ったので、花びらは切り落としてある。)

 

↓さらにふくらんで、シードポッド(種鞘)になった。シードポッドは3つの鞘からできていて、中にスライスにんにくのような形状をした種子がぎっしり詰まっている。

 

↓シードポッドと、そこからこぼれた種。放っておくと、3つの鞘がそれぞれパカッと開き、種がこぼれるようになっている。

 

<参考>

ディッキアの育て方:開花から種子ができるまで編

ディッキアの育て方:交配・受粉編

ディッキアの育て方:種の発芽方法:実生編

 

その他、ディッキアの育て方に関する記事は、下記をご覧下さい

>>ディッキアの育て方に関する記事一覧

 

以上、参考になれば幸いです。新しい情報があったら、どんどん更新していきたいと思います。

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